乳がん5~10%は遺伝が関係する、つまり遺伝子に異常があるために起こると言われています。遺伝子に異常があり正常に働かなくなる結果、通常の人より高率に乳がんと卵巣がん、前立腺がん、すい臓がんにかかりやすくなり、これはその家系の中で遺伝していきます。
これを遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)といいます。
これを調べるためには、最終的には責任遺伝子(代表的なのはBRCA1とBRCA2
遺伝子)の検査が必要ですが、その前に簡単な問診で、遺伝性乳がん卵巣がんの可能性があるかどうかが、ある程度わかります。
当院では2011年から全ての来院患者さんにこの問診をしています。
HBOCの可能性が高い場合は遺伝子の検査ができますが、特にご自身が乳がんになられた方は、一定の条件を満たせば保険を使って遺伝子の検査ができます。
遺伝子の検査でもし異常があった場合は、遺伝専門医にご紹介し、そこでカウンセリングを受けるようになります。